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育成就労、受け入れ企業は何を準備する?2027年4月開始の新制度をわかりやすく解説します

A-BRIDGE / 外国人材の受け入れガイド

育成就労の準備は、「どんな仕事を任せ、どう育てるか」を考えるところから。

2027年4月1日から始まる育成就労制度。入管の資料を読んでも、専門用語が多くて戸惑うことはありませんか。受け入れ企業が押さえたいポイントを、担当者とスタッフの会話で整理します。

情報確認日:2026年9月13日
主に、監理支援機関を利用して海外から受け入れる「監理型育成就労」を想定しています。会話は制度説明のために構成したものです。

1.育成就労は、どんな制度ですか?

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技能実習が、育成就労という名前に変わるのですか?

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スタッフ

制度の目的も変わります。技能実習が技能の移転を通じた国際貢献を目的としているのに対し、育成就労は、日本の人手不足分野で人材を育て、確保する制度です。

原則3年間、働きながら技能と日本語を身につけ、特定技能1号の水準を目指します。企業にとっても、採用と育成を一緒に考える仕組みです。

制度開始は2027年4月1日。

育成就労計画の認定に関する事前申請は、2026年9月1日からと案内されています。制度が始まってから準備するのではなく、希望する就業時期から逆算しましょう。

すでに一定の技能を持つ人材の採用を考えている場合は、特定技能も比較の対象になります。どちらが合うかは、仕事内容や候補者の要件、会社の育成体制によって異なります。

制度の根拠:出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」Q1・Q3・Q7〜10

2.うちの仕事でも受け入れられますか?

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人手が足りなければ、どの会社でも利用できますか?

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スタッフ

まず、実際に任せる仕事が対象の分野・業務に含まれるかを確認します。会社の業種名だけでは判断できません。

また、会社ごとの受け入れ人数には枠があります。常勤職員数などで決まり、経過措置で働く技能実習1号・2号の人数も計算に含まれます。

相談前に「仕事内容のメモ」を。

「工場の仕事」だけでなく、「どの製品を、どの工程で、どのように扱うか」まで書き出すと確認が進みます。繁忙期だけ任せたい作業がある場合も、一緒に伝えましょう。

制度の根拠:出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」Q12・Q14・Q15・Q41

3.会社には、どんな準備が必要ですか?

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手続きは支援する機関に任せれば大丈夫でしょうか?

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スタッフ

監理支援機関は、マッチングや企業への監理・指導、外国人の支援・保護を担います。ただし、日々の仕事を教え、働く環境を整えるのは受け入れ企業です。

全体を管理する人、仕事を教える人、生活の相談を受ける人を決めましょう。それぞれ「育成就労責任者」「育成就労指導員」「生活相談員」と呼ばれ、要件に合う人の選任と、過去3年以内の所定の養成講習の受講が必要です。

労働・社会保険・税に関する法令を守っていることや、雇用条件を本人に説明することも確認されます。分野別協議会への加入など、分野ごとの手続きもあります。工業製品製造業は、協議会に代わる登録法人への入会が必要です。

監理団体の許可が、そのまま引き継がれるわけではありません。

技能実習の監理団体が育成就労の監理支援機関になるには、新たな許可が必要です。相談先の対応分野や許可の状況を確認しましょう。

制度の根拠:出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」Q32・Q33・Q40・Q44

4.「育成就労計画」は、何を書くのですか?

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計画と聞くと難しそうです。求人票とは別のものですか?

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スタッフ

はい。求人票が「どんな条件で働いてもらうか」を伝えるものだとすれば、育成就労計画は、その人を3年間でどう育てるかを示す計画です。

本人ごとに、身につける技能、日本語の目標、教える内容や体制などを整理し、認定を受けます。現場で実行できる内容にすることが大切です。

例えば、現場ではこんな順に考えます。

最初に安全な作業と基本用語を覚える。その後、中心となる仕事を段階的に身につける。試験の時期から逆算して復習する。これは考え方の例で、実際の計画は分野ごとの基準に沿って作成します。

受け入れ準備の大まかな流れ

  1. 仕事内容・人数・社内体制を確認する
  2. 候補者を選考し、雇用条件を本人に説明する
  3. 育成就労計画を作成し、認定を申請する
  4. 必要な在留資格・査証などの手続きと、入国・講習の準備を進める
  5. 就労を始め、計画に沿って育成と状況確認を続ける

事前申請では、分野ごとの基準や協議会への加入を証明する書類などが必要です。資料が不足すると、追加提出まで審査が保留になる場合があります。申請開始日と、すべての分野の準備が整う日は同じではありません。

制度の根拠:育成就労制度Q&A Q29育成就労制度に係る施行日前申請

5.日本語は、会社でも教える必要がありますか?

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仕事をしながら自然に覚えてもらう、という形では足りませんか?

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スタッフ

現場での声かけに加えて、計画的に日本語を学べる環境が必要です。制度では、就労開始前と、3年間の育成の中で段階的な目標が定められています。

働き始める前

基本は、A1相当以上の日本語試験に合格するか、所定のA1相当の講習を100時間以上受けることです。

働き始めてから

3年間で、基本的にA2相当の試験合格を目指します。企業は、所定のA2相当の講習を100時間以上受けられる機会を用意します。事前に対象の試験に合格している場合は、この講習は不要です。

A1・A2は日本語力の段階を示す基準です。ここでは「仕事を始める前の基礎」と「その先の目標」と捉えてください。分野によって、より高い水準が求められる場合があります。

講習は認定日本語教育機関の「就労」課程など、制度に合う内容・実施体制が必要です。当分の間は、登録日本語教員による一定の要件を満たす講習も認められます。会社独自の勉強会だけで、所定の講習を済ませたことにはできません。

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講習代も、本人に準備してもらうのでしょうか?

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スタッフ

受け入れ企業または監理支援機関が、費用の負担を含めて必要な措置を取ることになっています。誰が手配し、費用をどう分担するか、受け入れ前に決めておきましょう。

現場では、短い文で説明する、写真付きの作業手順を用意する、本人に言い返してもらって理解を確かめる、といった工夫も役立ちます。

試験合格によるA1相当講習の免除と、入国後講習全体の免除は別です。必要な講習科目は個別に確認します。

制度の根拠:出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」Q56・Q63〜68

6.給与以外に、どんな費用を考えればよいですか?

企業担当者のイラスト企業担当者

受け入れにかかる総額を、早めに知りたいです。

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スタッフ

見積もりでは、募集・渡航・手続き、監理支援、日本語講習、住居などを項目ごとに分けましょう。最初だけの費用と、毎月かかる費用を分けると、社内で予算を考えやすくなります。

金額は、分野や国、人数、住まい、依頼する業務などで変わります。会社・監理支援機関・本人のうち誰が負担するのかも、制度のルールに沿って確認します。

送出し側の費用にもルールがあります。

本人が送出機関に支払う費用には、所定内月給の2か月分までという上限があります。上限を超える費用は、受け入れ企業または監理支援機関が負担します。本人負担を前提にせず、内訳から確認しましょう。

海外からの受け入れは、原則として日本と二国間取決めのある国が対象です。国ごとの手続きや、本人ごとの公的な推薦状が必要かどうかも確認します。

制度の根拠:育成就労制度Q&A Q66・Q70・Q74施行日前申請の留意事項

7.採用した人が、ほかの会社に移ることもありますか?

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3年間は、必ず同じ会社で働くのでしょうか?

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スタッフ

育成就労では、一定の条件を満たすと、本人の希望で受け入れ先を変更する「転籍」が認められます。

同じ業務区分であること、今の受け入れ先で分野ごとの一定期間(1〜2年)を超えて働いていること、技能・日本語の水準、転籍先の要件などが確認されます。期間だけで決まるものではありません。

暴力やハラスメントなど、やむを得ない事情による転籍は別に扱われます。

企業の準備は「続けて働きたい職場」をつくること。

賃金や仕事の説明に食い違いがないか、相談しやすい相手がいるか、成長が本人にも見えるか。受け入れ後の面談で、こうした点を確かめていきましょう。

制度の根拠:出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」Q48〜50

8.今いる技能実習生は、どうなりますか?

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2027年4月になったら、全員を育成就労に切り替えるのですか?

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スタッフ

一斉に切り替わるわけではありません。制度開始時にすでに来日している技能実習生は、経過措置により、認定された計画に沿って技能実習を続けることができます。

技能実習3号へ進む場合などには、別の条件があります。本人ごとの実習段階と開始日を確認して、今後の予定を整理しましょう。

育成就労から特定技能への移行も、自動ではありません。

育成就労では、技能と日本語の試験への合格などが、特定技能1号へ移るための要件となります。在留資格の変更も必要です。「3年働けば、そのまま移れる」と考えず、試験に向けた準備を計画に入れましょう。

制度の根拠:出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」Q47・Q75・Q78〜80

まずは、この5つを社内で整理しましょう

  • 仕事内容:任せたい作業と、育てたい技能
  • 採用計画:勤務地・人数・希望時期、現在の技能実習生の状況
  • 育成体制:仕事を教える人、生活の相談相手、必要な講習
  • 雇用条件と予算:給与・住居・教育費などの内訳と負担者
  • 相談先との確認:対応分野・許可の状況・申請資料・送出国の手続き

最初から制度の用語をすべて覚える必要はありません。「どんな仕事を任せたいか」「社内で何を教えられるか」を整理すると、具体的な相談につながります。

育成就労の受け入れ準備についてご相談ください

仕事内容、勤務地、採用人数、希望時期をお知らせください。A-BRIDGE事業協同組合へ、現在の状況を整理するところからご相談いただけます。

この記事の参考資料

出入国在留管理庁の公表資料をもとに、受け入れ企業向けに説明を整理しています。現場での工夫や準備の例はA-BRIDGEからの提案です。

2026年9月13日時点の情報です。受け入れの条件・必要書類は分野・送出国・本人の状況で異なります。申請時には、最新の公式資料と個別の要件をご確認ください。